権力への過剰同調から抜け出そう

新藤 宗幸
千葉大学名誉教授

新型コロナウイルスによる感染症は、医療体制の脆弱性だけでなく、この国の精神的脆弱性をあらためて教えた。首相のなんらの法的根拠もない「要請」を素直に受け入れ、日本列島のすべての小中学校が休校する。権力(お上)の打ち出した「新しい生活様式」が社会の隅々に浸透し、相互監視が強まる。権力への「過剰同調」から抜け出し、個の自立(自律)をとことん追求しよう。そうでなければ、75年前の8・15を繰り返すだけだ。